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地下タンク内面ライニング施工に関する事項
以前より、設置後15年を超す鋼製地下タンクは毎年1回以上の漏洩検査の実施、設置後15年未満の地下タンクは3年に1回以上の漏洩検査の実施の義務がありました。
しかしながら、毎年の漏洩検査のみ実施で、内部清掃や解放点検を行わず、内部の腐食によって、危険物が漏洩し、災害につながっているケースが近年増えているのが実情です。
そして平成23年2月に総務省より、危険物の規定に関する規定等の一部を改正する省令が発令され、既存する鋼製地下埋設タンクの設置年数、設計板厚、外面塗覆装の種類が一定の要件を満たす物は、内面の腐食を防止する為のコーティング等の措置を講じなければならない事に決定されました。
設置年数が30年以上経つと劣化が始まります。
地下タンクの設置年数が30年以上経つと劣化が始まります。アスファルト塗布装を使用した地下タンクの場合、非常に劣化しやすいとされています。(他の貯蔵タンクと比較しても短く、50年以上経つとどのような設計板圧でも防食対策をとる必要があるほどです)
細かな確認項目を全て埋め、問題点を早急に対処する。
地下に設置している貯蔵タンクだからこそ、周囲への被害を出さないよう対策には一定の規定が設けられているのです。点検規定を守り、安全な地下タンクを維持しましょう。
● 対象となる地下タンクはこちらから
施工方法と他社との比較
- 接着強度を高める為のサンドブラスト処理による素地調整。
- ガラスマット2層+ガラスフレーク2層+サーフェイスマット1層の5層コーティング。
- ハンドレイアップ工法による、仕上がりの綺麗さ。
- 一級強化プラスチック成形技能士による安心施工。
- 日本初のKHK(危険物保安技術協会)の性能評価を取得。
- 次世代バイオエタノール燃料対応(E3~E85まで対応)
- 10年のロングラン保証。
- 全国危険物安全協会認定業者商標取得。
事務手続き
施工にあたり、事務手続きが必要となる場合があります。
以上3つから成り立ち、全てクリアして初めて工事完了と言えます。
事務手続きはマンホールの取り付け、および液面計の設置に関わる施工を行う際には必ず行う必要があり、ほぼ全てのケースで行うものと考えていいでしょう。
変更許可の資料を提出するに辺り、不活性ガス加圧試験などの完成検査前検査を行ってタンクそのものの安全性を証明しなければなりません。
そして、完成検査では内面ライニングの成形後に生じるピンホール・不純物の有無。液面計の設置。
内面ライニング施工者と施行日、そして適応する危険物の種類が表示されたシールを貼り付けるといった、いくつもの検査を行うことで安全で確実な施工が証明されるのです。
維持管理
内面ライニングの施工が完了したすべての地下タンクは、施工した日から10年以内に1回は開放しなければなりません。そして以下の項目に沿ってタンクに異常が無いかをチェックします
- 内面ライニングに異常は無いか。(ふくれ、亀裂、損傷、孔など)
- 内面ライニングを含めた板厚が3.2mm以上かつ75%以上に保たれているか。
ただし、2の項目に関しては「電気防食措置」を行っている場合や、防食電圧・電流を定期的に確認している場合は除外されます。
また、対地電位を定期的に測定し、-50mV以下を確認している場合も板厚の確認は不要です。
このような維持管理は施工に携わった人の義務です。
異常があれば修復するなどの対策をきちんと講じましょう。
点検の規定
- 地下タンクは原則として1年に1回以上定期点検を行い
その記録を3年間保存する必要があります。 - ※危険物の規制に関する規則第62条の4参照
地下タンクの種類によって周期は異なりますが、地下タンクを有している施設の場合メインとなる施設が製造所やガソリンスタンドなどの「給油取扱所」であろうと、定期点検を行う必要があります。
もし定期点検の結果、腐食劣化が起きやすいと判断した場合、早めの対策が必要となります。
点検の必要性
日本では安全対策の強化や、点検の徹底により大規模な災害は発生していませんが、一昔前は地下タンクの漏洩による火災・爆発事故によって大惨事に繋がった例もいくつかあります。
地下タンクは立地の都合上、一度災害が起きると火災だけではなく、周辺の地盤沈下や建物の倒壊にも繋がりかねません。
本来であれば点検で対処出来たものが不注意により大災害に発展する。これほど惜しい事はありません。点検の項目は多岐にわたり、大分類で分けても次の通りになります。
点検の項目
・上部スラブ ・タンク本体 ・通気管など ・計測装置 ・漏洩検査管 ・注入口
・漏洩検知装置(二重殻タンク)・注入口ビット ・配管、バルブなど ・ポンプ設備
・電気設備 ・標識、掲示板 ・消火器 ・警報設備 ・その他
これらの点検項目を確認し、その上で結果を保管して万が一のために備えます。
大変手間のかかる作業です。
しかし、地下タンクをもつ施設だからこそ社会秩序を乱さないよう取り組まなければなりません。